
AWSは本日、AWS SaaS Boostと呼ばれるツールをApache 2.0ライセンスの下でオープンソースとしてリリースすると発表しました。昨年のAWS re:Inventカンファレンスで初めて発表されたこのツールは、企業がオンプレミスソフトウェアをクラウドベースのSaaS(Software as a Service)へと移行するのを支援するように設計されています。
このソフトウェアの憲章において、同社はその使命を次のように説明しています。「私たちの使命は、SaaS(Software-as-a-Service)開発者向けに、コミュニティ主導の拡張可能なビルディングブロックスイートを構築することです。私たちの目標は、AWS上でマルチテナントSaaSソリューションの提供と運用を加速させる、再利用可能なコードの開発と共有のためのオープンな環境を育成することです。」
実質的には、アプリケーションをユーザー登録し、マルチテナントクラウド環境で利用できるようにするためのツールを提供します。オープンソースでありながら、アプリケーションをAWSシステムに移行し、AWS CloudFormation、AWS Identity and Access Management (IAM)、Amazon Route 53、Elastic Load Balancing、AWS Lambda(Amazonのサーバーレスツール)、Amazon Elastic Container Service(AmazonのKubernetesサービス)といったAWSの様々なサービスにアクセスできるように設計されています。ただし、必要に応じて他のサービスも利用できる可能性があります。
MongoDBがオープンソースライセンスを変更
オープンソース化することで、この種のサービスを必要とする企業はソースコードにアクセスできるようになります。これにより、安心してプロジェクトに貢献し、基本製品を拡張し、コミュニティに貢献できるようになります。これは、柔軟性とツールを支えるコミュニティの恩恵を得られるユーザーにとってのメリットであり、AWSにとってもメリットとなります。AWSは、コミュニティがツールに取り組み、時間をかけて改善・強化していくことに貢献します。
「AWS SaaS Boostの目標は、長年の経験に基づく高品質なソフトウェアを、できるだけ多くの開発者や企業に提供することです。SaaS Boostはオープンソースソフトウェアであるため、誰でも改善に貢献できます。開発者コミュニティを通じて、機能開発を迅速化し、幅広いSaaSソフトウェアと統合し、企業規模や所在地を問わず、お客様に高品質なソリューションを提供したいと考えています」と、AmazonのAdrian De Luca氏はSaaS Boostのオープンソース化を発表したブログ記事に記しています。
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この発表は、同社が機械学習を搭載したミニレースカーを動かすデバイスソフトウェア「Deep Racer」をオープンソース化してからわずか数週間後のことでした。とはいえ、Amazonはここ数年、オープンソースとの関係を複雑化させており、MongoDB、Elastic、CockroachDBといった企業がオープンソースライセンスを変更し、Amazonがこれらのソフトウェアパッケージの独自ホスト版を作成することを阻止してきました。
AWSが機械学習を教えるために小型AIレースカーを開発する理由
トピック
ロン・ミラーは、TechCrunch の企業記者でした。
以前はEContent Magazineの寄稿編集者として長年活躍していました。CITEworld、DaniWeb、TechTarget、Internet Evolution、FierceContentManagementなどで定期的に記事を執筆していました。
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ロンは以前、Intronisの企業ブロガーとしてIT関連の記事を毎週1回執筆していました。Ness、Novell、IBM Mid-market Blogger Programなど、様々な企業ブログに寄稿しています。
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