AWS、マイクロソフト、グーグル、オラクルが提携し、クラウド支出の透明性向上を目指す

AWS、マイクロソフト、グーグル、オラクルが提携し、クラウド支出の透明性向上を目指す
熱気球の形のピンクの貯金箱
画像クレジット: Sezeryadigar / Getty Images

企業がクラウドに移行するにつれ、支出の実態と支出先を把握することがますます困難になっています。各SaaSプロバイダーやクラウドプラットフォームは、それぞれ独自の定義に基づき、企業の支出状況を報告しています。さらに、データは様々な形式で公開されています。こうした状況から、クラウド支出のアカウンタビリティ向上を目指す新たな手法「FinOps」が生まれました。

FinOps Foundationは本日、基盤プロジェクト「FinOps Open Cost and Usage Specification(FOC​​US)」の初プレビューを発表しました。このプロジェクトに関わっている企業には、AWS、Microsoft、Google、Oracle Cloud、IBM、Meta、VMwareといった、通常は競合企業とみなされる企業に加え、WalmartやCapital Oneといった大手クラウドユーザー、そしてAtlassian、Twilio、Datadogといったサービスプロバイダーが含まれています。これらの企業が協力してこの仕様を作成しているという事実は、この問題がいかに深刻であるかを物語っています。

FinOps FoundationのCTOであるマイク・フラー氏は次のように述べています。「私たちは、統一されたスキーマと言語を備えたオープンソースでベンダーに依存しない仕様を提供することで、FOCUSをFinOpsの基盤となる語彙集として確立しようとしています。今回のリリースにより、FOCUSは主要なクラウドプロバイダー、FinOpsベンダー、大手SaaSプロバイダー、そして先進的なFinOps企業間のコラボレーションを促進し、クラウド課金データのための統一されたサービス性の高いフレームワークを確立する道を切り開きます。これにより、データの信頼性が向上し、クラウド支出の価値をより容易に理解できるようになります。」

FOCUSの背後にある考え方は、SaaSプロバイダーとクラウドプロバイダー間のコストと使用状況データを標準化する基本フレームワークを構築することです。仕様書(PDF)には、よく使われる用語の定義と、プロバイダーがそれらに付与すべき指標の種類が含まれています。

仕様が 1.0 リリースされる前に、プロジェクト メンバーは、この仕様を活用して、Capital One などの FinOps 実践者がキュレーションした実際の使用事例のライブラリを提供できるようになることを期待しています。

「FinOps Foundationが主導するFinOps Open Cost and Usage Specification(FOC​​US)は、膨大で複雑な請求書に不満を抱いていた組織による長年の努力の成果です」と、Forresterのアナリスト、リー・スースター氏は今年初めに指摘しました。「大手銀行や小売業者などのクラウドユーザーからの支持を受け、FOCUSは勢いを増しています。」

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フレデリックは2012年から2025年までTechCrunchに在籍していました。また、SiliconFilterを設立し、ReadWriteWeb(現ReadWrite)にも寄稿しています。フレデリックは、エンタープライズ、クラウド、開発者ツール、Google、Microsoft、ガジェット、交通機関など、興味のあるあらゆる分野をカバーしています。

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