NASAは、2030年までに国際宇宙ステーションを商業宇宙ステーションに置き換える意向を詳細に発表した。

NASAは、2030年までに国際宇宙ステーションを商業宇宙ステーションに置き換える意向を詳細に発表した。
アクシオムステーションのレンダリング
画像クレジット: Axiom Space

NASAの監査機関である監査局は、国際宇宙ステーション(ISS)の退役後、1つ以上の商業宇宙ステーションに置き換えるというNASAのコミットメントを詳述した報告書を作成した。ISSの運用寿命は2024年と予定されているものの、あらゆる兆候から2030年まで延長される見込みだ。NASAは、軌道上科学施設の有人居住を民間企業に引き継ぐことができると想定している。

この監査では、基本的にISSの現在の保守および運用コストの詳細が説明されており、また、月面でのより永続的な居住の確立や火星の探査など、人類の深宇宙探査を支援するための鍵となる技術の開発と実証だけでなく、人類の宇宙への長期滞在の試験場となる研究施設が依然として不可欠であると考える理由も説明されている。

結論として、NASAはISSの退役と軌道離脱が予定されている時期までに2年間の重複期間を設けるため、2028年までに商業宇宙ステーションの運用開始を目指している。しかしながら、このスケジュールには「市場需要の限界、不十分な資金、信頼性の低いコスト見積もり、そして依然として変化する要件」といった理由から、明らかなリスクが伴う。

朗報なのは、最近多くの企業が商業軌道上の目的地の開発に関心を示しているように見えることです。ナノラックス、その親会社であるボイジャー・スペース、そしてロッキード・マーティンの提携は、2027年までに商業軌道上の目的地の建設を目指しています。ブルー・オリジンは、シエラ・スペースとボーイングと共同で、遅くとも2030年までにオービタル・リーフ宇宙ステーションを打ち上げたいと考えています。一方、アクシオムは、ISSに接続し、その後分離して独自の宇宙ステーションとして2028年までに軌道上に投入するモジュールを打ち上げる計画を既に進めています。

NASA 監査局の報告書全文は以下からご覧いただけます。

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宇宙、科学、医療技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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