ソフトバンクの孫正義社長は木曜日の決算説明会で、同社は今年度(2023年度)のスタートアップ投資を半分以上削減する可能性があると述べた。世界的な景気減速の中、非上場市場での投資機会について声高に慎重な姿勢を示した著名な投資家としては最新の人物だ。
この動きは、3月31日までの会計年度でビジョン・ファンド部門が205億ドルという過去最高の損失を計上した、この日本の複合企業にとって暗い1年の業績を受けてのものだ。同社は1年前には過去最高の四半期利益を計上していた。
社内通訳によると、孫氏は「LTVレベルと投資機会によってバランスを取るが、昨年と比較すると、新規投資額は半分か、4分の1程度になる可能性がある」と述べた。

世界最大で最も影響力のある投資家の1社であるソフトバンクは、今年、スタートアップ企業への投資ペースと出資額を減速させたタイガー・グローバル、コーチュ、ドラゴニアなどの投資家のリストに加わった。
近年、インドなどの新興市場への積極的な投資を拡大してきた同社は、ここ数カ月は「安全運転」モードに切り替えており、孫氏はこれが財務状況の改善につながったと述べた。例えば、同社は昨年インドに30億ドル以上を投資し、今年は最大50億ドルの投資を計画していた。
今年3月期の四半期において、同社の投資額はわずか25億ドルで、過去数四半期に投じた資本額を大幅に下回った。「雨が降ったら傘を開く」と、同氏は決算説明会で述べた。
この記録的な損失に貢献したのは、中国の配車サービス大手の滴滴出行(ディディ)、韓国の電子商取引会社クーパン、中国のオンライン不動産会社KEなど複数の企業である。
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マニッシュ・シンはTechCrunchのシニアレポーターで、インドのスタートアップシーンとベンチャーキャピタル投資を取材しています。また、世界的なテクノロジー企業のインドでの活動についてもレポートしています。2019年にTechCrunchに入社する前は、CNBCやVentureBeatなど、12以上のメディアに寄稿していました。2015年にコンピュータサイエンスとエンジニアリングの学位を取得しています。連絡先はmanish(at)techcrunch(dot)comです。
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