NASAは月の太陽光が当たる部分の表面に水を発見した

NASAは月の太陽光が当たる部分の表面に水を発見した
満月
画像クレジット: GREGG NEWTON/AFP/Getty Images

NASAは画期的な発見をしました。月面の太陽光に当たる部分に水が存在することを確認したのです。これまで、月の暗い部分には氷の形で水が存在することが知られていました。これが、次の月探査ミッションが月の南極に設定された理由の一つです。南極では、直射日光に当たらないクレーターの中に氷が存在する可能性があると考えられています。

これは全く驚くべき発見ではありません。NASAの科学者や研究者たちは以前、月の太陽光側に水が存在する可能性を示唆する兆候を発見していたからです。しかし、今回新たに得られたのは、NASAの成層圏赤外線天文台(SOFIA)による観測データによって、月の南半球にあるクラビウス・クレーターに水分子が存在することが示唆されたという確証です。

存在の確認にこれほど長い時間がかかったことからも想像がつくと思いますが、月の水はそれほど豊富ではありません。NASAによると、1立方メートルの土壌に100~412ppmの濃度の塩分が検出されたとのことです。これは標準的な12オンス(約350ml)のボトル1本分に相当します。ちなみにNASAは、「サハラ砂漠にはソフィアが検出した量の100倍の水がある」と指摘しています。

それでも、太陽光にさらされる月面という比較的過酷な環境下でも無傷で生き残れるという事実は興味深く、さらなる研究に値するでしょう。科学者たちは、水がどのようにして月に到達し、実際にどのように蓄積されるのかを解明したいと考えています。彼らはその研究に加え、将来のSOFIAミッションで様々なクレーターや太陽光が当たる場所で他の水源を探すことで、月面でより永続的な居住地を確立しようとする有人探査機による将来の利用の可能性を探るでしょう。

これは間違いなく画期的な発見であり、人類の深宇宙探査の未来にとって不可欠なものとなるでしょう。長期的な目標の一つには、科学者が研究を行い、最終的には火星などのより遠い目的地に到達するための、月面に科学的な活動拠点を確立することが含まれています。水を含む現地資源を活用することで、これらすべてをより迅速に、そしてより複雑な回避策を必要とせずに実現できる可能性があります。なぜなら、水は人類の生存の基盤となるだけでなく、打ち上げ用のロケット燃料など、月からのさらなるミッションに不可欠な資源となるからです。

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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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