ゼネラルモーターズ、アップル幹部をソフトウェア部門のリーダーに任命

ゼネラルモーターズ、アップル幹部をソフトウェア部門のリーダーに任命
ゼネラルモーターズの看板
画像クレジット: JEFF KOWALSKY/AFP / Getty Images

ゼネラルモーターズは、車内サブスクリプションやアプリから無線アップデートやデジタルサービスまで幅広い機能を提供する「ソフトウェア定義車両」の販売強化の一環として、アップル幹部のマイク・アボット氏をソフトウェア部門の責任者に採用した。

アップルのクラウドサービス部門でエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めたアボット氏は、GM会長兼CEOのメアリー・バーラ氏に報告する。新設されたこの役職の正式名称は、ソフトウェア担当エグゼクティブバイスプレジデントである。

アボットは、GMがソフトウェア開発を内製化し、一般消費者および法人顧客向けに収益性の高いデジタルサービスと機能を展開する計画において中心的な役割を担う。自動車業界では、音声、ナビゲーション、さらにはサードパーティ製アプリまでも提供するいわゆる「ソフトウェア定義車両」で顧客獲得を目指す企業が増えており、ソフトウェアの重要性はますます高まっている。自動車メーカーのEVへの移行は、こうした取り組みをさらに加速させている。ソフトウェアは、バッテリー管理の裏側から、EV充電器の位置をドライバーに表示するといったフロントエンド機能まで、あらゆる場面で重要な役割を果たしているのだ。

アボット氏は、ソフトウェアエコシステム全体を統括するチームを率います。彼は、スコット・ミラー氏が率いるソフトウェア定義車両およびオペレーティングシステム、ステイシー・リネット氏が率いる情報・デジタルテクノロジー、そしてエドワード・カマー氏のデジタルビジネスチームの3つのソフトウェア部門を監督します。

「私たちは、テクノロジー主導の変革の次の段階に入りました。新しいEVモデルとUltifiソフトウェアプラットフォームの迅速な拡大に注力しており、これによりイノベーションを加速させ、新しく刺激的な顧客体験を実現します」とバーラ氏は声明で述べています。「マイクは創業者であり起業家としての経験に加え、消費者と企業向けに市場で最も魅力的なソフトウェア定義ソリューションの開発・提供を行ってきた実績があり、GMに最適な人材です。」

Ultifiは、GMの既存の車両インテリジェンス・プラットフォーム(より高度なデータ処理能力を提供する基盤となるハードウェアアーキテクチャ)上に構築された、エンドツーエンドのソフトウェアプラットフォームです。今年後半にGMの一部ブランドに展開されるUltifiは、車両のすべてのモジュールを単一のプラットフォームに統合することで、OTA(Over The Air)によるソフトウェアアップデートの発行を容易かつ迅速にし、オーナーがサブスクリプションサービスやその他の車載テクノロジーにアクセスできるようにします。Ultifiは、GMの一部インフォテインメントシステムに組み込まれているオペレーティングシステム(OS)であるAndroid Automotiveと統合されるように設計されています。(Android Automotive OSは、OS上に配置されたセカンダリインターフェースであるAndroid Autoとは別のものです。)

Apple在籍中、アボット氏はiCloud、iMessage、プライベートリレー、メール、アカウントセキュリティなど、Appleのクラウドベースサービス全体のコアインフラ開発チームを率いていました。また、彼のチームはAppleの教育およびエンタープライズ向け製品の開発にも携わりました。

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アボット氏は以前、クライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズのゼネラル・パートナーを務め、モバイルおよびクラウドコンピューティングへの投資に注力するとともに、起業家との協働によるソーシャルメディアツールの有効活用、チーム構築、資金調達の拡大に尽力してきました。また、Twitter、Palm、Microsoftにおいて、アプリケーションおよびサービスの開発を担当するチームを率いた経験もあります。

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キルステン・コロセックは、EVや自動運転車から都市型航空モビリティ、車載テクノロジーに至るまで、10年以上にわたり交通の未来を取材してきた記者兼編集者です。現在はTechCrunchの交通担当編集者であり、TechCrunchのEquityポッドキャストの共同ホストを務めています。また、ポッドキャスト「The Autonocast」の共同設立者兼共同ホストでもあります。以前はFortune、The Verge、Bloomberg、MIT Technology Review、CBS Interactiveに寄稿していました。

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