セイルドローンがボイジャー自律型研究船を公開

セイルドローンがボイジャー自律型研究船を公開

セイルドローンは、成長著しい自律航行機の分野で急速に頭角を現しました。この分野は、知らない人でも無理はありませんが、多くの業界でますます重要になっています。同社の最新船であるボイジャーは、小型のエクスプローラーと大型のサーベイヤーの中間的な位置付けで、すでに週に1隻生産されています。

ボイジャーは全長33フィート(約10メートル)の無人水上艇(USV)で、沿岸や湖沼の地図作成といった沿岸海域での海上活動を目的としています。各艇は、ソナーに加え、従来のカメラ、レーダー、そして「水中受動音響」を搭載しており、水深900フィート(約270メートル)までの海底や湖底の状況を画像化することができます。また、出力の向上やデータアップリンクの安定性向上といった改良も施されています。

毎月このような装置を配備し、港や水路の最新の状況を把握できたら、どれほど便利か想像できるでしょう。潮汐や土砂の移動に伴う通常の変化に加え、不法投棄場所や漁具の絡まりなどの漂流ゴミ、その他望ましくない状況も特定できます。

当然のことながら、セキュリティへの応用も考えられます。「違法・無報告・無規制漁業」は、特に現在の海洋生態系の脆弱な状況を考えると、大きな問題です。また、密輸対策といったより伝統的な法執行活動にも、24時間体制の監視は有効でしょう。

しかし、単に浮遊する警官である必要はありません。Saildroneのような自律型プラットフォームから提供されるデータは、研究目的にも役立ちます。搭載されている様々なセンサーは、波の動き、塩分濃度、水温など、海洋学者や気象学者などが求める様々な指標を検出できます。

画像クレジット: Saildrone

そして、新たなブルーエコノミーにおいて海藻養殖や漁業といった沿岸産業が増加するにつれ、このデータは絶えず変化する海洋のより正確な状況把握に貢献します。セイルドローンの船舶は当然ながら乗員を必要としないため、海上や極地などの過酷な海域で長時間航行することが可能です。

ボイジャーは、昨年2月に最初のプロトタイプが水上に投入されて以来テストが行​​われており、それ以来数回の改良が行われている。同社によれば、新しい技術や使用例が利用可能になるにつれて、ボイジャーは常に開発モードにあるという。

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セイルドローンは現在、フル生産体制に移行している。同社は創業から数年を経て、小型のエクスプローラーを100機製造してきたが、今やヴォイジャーを週に1機生産できる体制が整った。そのためには、翼、竜骨、船体の製造を提携先のジャニッキ・インダストリーズとシーマン・コンポジッツに委託する必要があるが、最終的な船体の組み立てと整備はカリフォルニア州アラメダにあるセイルドローンの本社で行われる。

デヴィン・コールドウェイはシアトルを拠点とする作家兼写真家です。

彼の個人ウェブサイトは coldewey.cc です。

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