ヴァージン・オービットは、迅速な対応能力を実証するミッションで、オランダ初の防衛衛星を打ち上げる予定だ。

ヴァージン・オービットは、迅速な対応能力を実証するミッションで、オランダ初の防衛衛星を打ち上げる予定だ。
画像クレジット:ヴァージン・オービット

ヴァージン・オービットは、軌道投入に成功した小型ロケット打ち上げ企業の仲間入りを果たした後も、勢いを緩めていません。同社は先日、オランダ空軍(RNAF)の委託を受けてペイロードを打ち上げると発表しました。これはオランダ国防省が打ち上げる初の衛星であり、様々な通信実験のための試験プラットフォームとして機能する小型衛星です。

この衛星はBRIK-IIと名付けられています。これは、同種の衛星としては2機目であるからではなく、RNAF(英国空軍)が初めて所有・運用した航空機「ブリック」にちなんで名付けられました。このミッションは、ヴァージン・オービットにとって、試験実証の成功後初の商業運用の一つであり、今年後半に打ち上げられる予定です。また、このミッションは相乗りミッションとして計画されており、他のペイロードも搭載される予定です。おそらく米国国防総省がヴァージン・オービットの米国防衛産業子会社であるVOX Spaceと協力して、ミッションの搭載物に追加すべきペイロードを計画していると思われます。

この次のミッションは、ヴァージン・オービットが打ち上げ市場において持つ数々の独自の優位性を示す重要なデモンストレーションとなるでしょう。まず、小型通信衛星の打ち上げにおいて、米国国防総省とその同盟国防衛機関がどのように宇宙分野で連携できるかを示すことになります。また、ヴァージン・オービットはこのミッションを「後積み込み統合」機能、つまり打ち上げ直前にランチャーワンロケットにペイロードを追加する能力を披露する機会としても活用する予定です。

このフライトの場合、十分なリードタイムがあるため、後から衛星搭載を行う理由は特にありません。しかし、ヴァージンの魅力の一つは、離陸高度まで運ぶジェット機が滑走路を離れる直前に、機敏にロケットに衛星を追加できることです。これを実証することで、ロケットラボやスペースXといった打ち上げ市場における他社との差別化を図る上で、ヴァージンのサービスが大きな役割を果たすでしょう。

ヴァージン・オービットが初めて改造747からロケットを宇宙へ打ち上げる様子をご覧ください

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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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