ラリー・エリソンの農業における失敗から学ぶ教訓

ラリー・エリソンの農業における失敗から学ぶ教訓

概要

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ラリー・エリソンとセンセイ・ファームの共同創業者デビッド・アグス
画像クレジット:センセイファームズ
  • コニー・ロイゾス

ラリー・エリソン氏が自身の会社「センセイ・ファームズ」で農業に飛び込んだことは、ある分野で天才的だからといって、別の分野で成功するとは限らないということを改めて思い起こさせる。ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、オラクルの共同創業者であるエリソン氏は、2012年に3億ドルで買収したハワイ島ラナイ島で、農業の改革に乗り出した。8年、5億ドル以上を投じた今も、このプロジェクトは苦境に立たされている。

エリソン氏は、AI搭載の温室とロボット収穫機によって持続可能な食料供給が世界にもたらされることを夢見ていた。しかし、SenseiはWi-Fiのトラブルやラナイ島の強風による太陽光パネルの損傷といった技術的な問題や、初心者のミスに悩まされてきた。ラナイ島は蒸し暑いのに、イスラエルの砂漠気候向けに設計された温室を想像してみてほしい。また、Senseiは成熟した植物と幼植物を混植しており、害虫の楽園の青写真となっている。

医師が共同創業し、現在はボストンで経営するテック系幹部が率いるSenseiは、WSJの報道によると、小さな成功を収めている。同社のレタスとミニトマトは、現在、島内の数少ない市場やレストランで販売されている。しかし、度重なる遅延、経営陣の交代、そして大麻栽培施設の解体と再建を余儀なくされるなど、多額の損失を伴う失敗は、厳しい現実を浮き彫りにしている。それは、底なしの資金でさえ、専門産業の厳しい教訓には太刀打ちできないということだ。

上:ラリー・エリソンとセンセイ・ファームの共同創業者デビッド・アグス

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