
先週金曜日に打ち上げられた国際宇宙ステーション(ISS)補給ミッションに搭載されたペイロードの一つは、人類にとって最も過酷な体験の一つである船外活動に新たな視点をもたらすでしょう。宇宙空間での360度映像を撮影できるよう設計された特注の3Dカメラで、ISSへの宇宙飛行士ミッションにおいて、史上初となる没入型シネマティックVRによる船外活動の撮影に使用されます。
このカメラは、Felix & Paul Studios、Time Studios、そして宇宙技術のエキスパートであるNanoracksのコラボレーションによって誕生しました。最終的には、「Space Explorers: The ISS Series」と呼ばれるシリーズの最終エピソード制作に使用される映像を撮影するために使用されます。このカメラはNanoracksのKaber MicroSatellite展開装置に搭載され、そこから電力を供給され、ISSが船外貨物の操作に使用するロボットアーム「Canadarm2」を介して制御されます。開発チームによると、カナダ製のこのロボットアームは、ISSに搭乗する2人の宇宙飛行士の船外活動の撮影に、映画セットのクレーンのように使用されるとのことです。
スペック面では、このVRカメラには9つの4Kセンサーが搭載されており、それらをつなぎ合わせて8K解像度でレンダリングされた、完全に没入感のある360度の最終画像を作成できます。Z-Cam V1 Proと呼ばれるこのカメラは、過酷な宇宙環境で動作し、それに耐えられる機器を開発してきたNanoracksの専門知識を活かして改造されています。つまり、真空、紫外線、電離放射線、プラズマ、そして太陽光の当たり具合によって-250度から+250度まで変化する極端な温度変化などにもほとんど影響を受けません。カメラの筐体は密閉されており、アルミニウム製の放射線シールドを備え、能動加熱システムと受動冷却システムの両方を備えているため、1週間の宇宙空間への露出にも耐えることができます。
宇宙遊泳は最終的に Oculus Store 経由で放映される予定で、互換性のある VR ヘッドセットをお持ちの場合は、すでに Space Explorers の最初の 2 つのエピソードをそこで視聴できます。
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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。
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