CNCF、通信事業者のKubernetes導入を支援する新プログラムを開始

CNCF、通信事業者のKubernetes導入を支援する新プログラムを開始
画像クレジット: TechCrunch

今週開催されたKubeCon + CloudNativeConカンファレンスにおいて、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)は、通信サービスプロバイダーや通信事業者によるKubernetesをはじめとするクラウドネイティブツールの導入を支援することを目的とした新たなプログラムを発表しました。今後CNCFは、ネットワーク機器プロバイダー(NEP)向けに、これらのベンダーがクラウドネイティブのベストプラクティスに準拠していることを認定する新たな認定プログラム「Cloud Native Network Function(CNF)認定プログラム」を提供する予定です。

一見すると、頭字語が山ほどあり、また新たな認証制度を導入するだけのように思えるかもしれません。しかし、これまで通信事業者ユーザーを必ずしも十分に重視してきたわけではないCNCFにとって、これは興味深い動きです。また、クラウドネイティブソリューションがネットワーク運用に必要な成熟度に達するにつれ、多くの通信事業者が既存のインフラから脱却し始めているという認識を示すものでもあります。さらに、CNCFは、近年通信事業者向けに大きな成功を収めているオープンソース財団、OpenStack Foundationとの競争に再び直面することになります。

「VNFに移行した通信事業者にとって、クラウドネイティブ・インフラへの移行は長らく困難でした。彼らはサイロ化されたリソースとクラウド向けに構築されていない特殊なソリューションを抱えているからです」と、クラウドネイティブ・コンピューティング・ファウンデーションのエグゼクティブディレクター、プリヤンカ・シャルマ氏は述べています。「CNF認定プログラムは、クラウドネイティブ環境に最適化されたソリューションを構築することで、このギャップを埋めるように設計されています。Huawei、Nokia、T-Mobile、Vodafoneといった世界最大級の通信事業者は既にKubernetesなどのクラウドネイティブ技術を活用しており、このプログラムによって他社も同様の取り組みを容易に行えるようになるでしょう。」

新しい(オープンソースの)テストスイートは、CNCF認定のKubernetes環境で動作するあらゆる製品をサポートし、約70のワークロードテストを実行します。ベンダーは、このテストスイートを使用してアプリケーションを自己検証し、その結果を提出することで認証の審査を受けることができます。

「分散クラウド環境全体にわたる通信事業者のワークロードの構築、展開、運用は複雑です」と、Vodafoneのプリンシパルクラウドアーキテクトであるトム・キブリン氏は述べています。「俊敏性、自動化、最適化という目標を達成するためには、クラウドネイティブのベストプラクティスを採用することが重要です。CNF認定は、プラットフォームとネットワーク機能全体にわたってクラウドネイティブのプラクティスを測定・推進するための優れたツールです。パートナー企業やCNCFコミュニティと協力し、CNF認定プログラムの開発と普及を推進していくことを楽しみにしています。」

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フレデリックは2012年から2025年までTechCrunchに在籍していました。また、SiliconFilterを設立し、ReadWriteWeb(現ReadWrite)にも寄稿しています。フレデリックは、エンタープライズ、クラウド、開発者ツール、Google、Microsoft、ガジェット、交通機関など、興味のあるあらゆる分野をカバーしています。

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