
今年初めに世界最強の量子コンピュータ開発への取り組みを発表し、量子コンピューティング分野への参入としては少々意外な存在となったハネウェルは、本日、最新システム「モデルH1」を発表しました。H1はトラップイオン技術を採用し、10個の完全結合量子ビットを搭載することで、128の量子体積を実現します(量子体積(QV)は、基盤となる技術に関わらず、量子コンピュータの総合的な計算能力を示す指標です)。これはIBMの同等の取り組みを上回る数値ですが、IonQが32量子ビットで達成したとしているQV400万マシンには遠く及びません。
H1はAzure Quantumプラットフォームを通じて企業に提供される予定で、同社はこのプロジェクトでZapata ComputingおよびCambridge Quantum Computingと提携していると述べている。
ハネウェルは、この取り組みを初めて発表した際、制御システムの構築経験により、高度なイオントラップとより均一な量子ビットを構築し、エラー修正を容易にすることができたと述べた。

同社は本日、次世代量子コンピュータに加え、今後10年間の量子ロードマップも発表しました。この計画では、フォールトトレラントでより大規模に展開可能な次世代デバイスの開発に向けて、全量子ビット接続を備えた10量子ビットから40量子ビットへと拡張していく予定です。
「ハネウェルの積極的な量子コンピューティングロードマップは、量子ビジネスの商業規模達成に向けた当社のコミットメントを反映しています。当社のサブスクリプションモデルは、エンタープライズのお客様に ハネウェルの最先端のシステムへのアクセスを提供します」と、ハネウェル・クオンタム・ソリューションズ社長のトニー・アットリー氏は述べています。「ハネウェル独自の手法により、量子ビット数の増加、さらなる高忠実度化、そして独自の機能変更を通じて、H1世代システムを体系的かつ継続的に『アップグレード』することが可能になります。」

IonQはこれまでで最も強力な量子コンピュータを開発したと主張している
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ハネウェルは、世界最強の量子コンピュータをまもなく発売すると発表した。
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