イーロン・マスク氏、テスラ・セミは生産準備は整っているが、バッテリーセルの出力に制限があると述べた

イーロン・マスク氏、テスラ・セミは生産準備は整っているが、バッテリーセルの出力に制限があると述べた

テスラのCEO、イーロン・マスク氏は、2020年第4四半期の決算発表で、同社が開発中の完全電動パワートレイン搭載の貨物輸送用セミトラック「テスラ・セミ」の設計作業がすべて完了したと述べた。同社は第4四半期の決算発表で、テスラ・セミの納車開始を年内に予定しており、マスク氏は現時点で生産能力を制限している唯一の要因はバッテリーセルの入手性だと述べた。

「テスラ・セミのような新製品の開発を加速させていない主な理由は、単純にセルが足りないからです」とマスク氏は述べた。「もし今すぐセミを作ろうとしたら、すぐに生産を開始できるでしょう。しかし、セルが足りなくなるでしょう。」

マスク氏はさらに、エネルギー密度を高め、航続距離を延ばす、いわゆる「テーブル」設計で同社が開発した新しいカスタムセル設計である4680バッテリーパックの生産が開始されれば、需要を満たすのに十分なセル容量を確保できると予想していると述べた。

将来のテスラは、構造としても機能するバッテリーを搭載し、効率、安全性、コストを向上させながら、さらに剛性を高める。

「セミは通常、乗用車の5倍のセルを使用しますが、販売価格は乗用車の5倍にはならないため、現時点でセミを開発するのは現実的ではありません」とマスク氏は述べた。「しかし、セル生産の制約に対処できるようになれば、すぐにでも開発を始める意味は確実に生まれます。」

この制約は、テスラがバンを開発する可能性についても同じ結論を示唆しているとマスク氏は付け加え、制約が解除されれば、同様にテスラがそのカテゴリーの車両の開発を追求することが可能となるだろうと述べた。

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テスラは、セル生産を「飛躍的に」増やす大きな計画を立てており、2022年までに年間合計200ギガワット時の生産能力インフラを整備し、同年までにそのうちの約40%を実際に生産できるようにすることを目標としている(その後、プロセスの改善により、段階的にセル生産能力をさらにギガワット時増やしていく予定)。

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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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