
遺伝子治療に特化した大手バイオテクノロジー企業の一つであるElevateBioは、シリーズCラウンドで5億2,500万ドルという巨額の資金調達を完了しました。これは、昨年完了したシリーズBラウンドの1億9,300万ドルの2倍以上に相当します。今回の資金調達は、既存の投資家であるMatrix Capital Managementに加え、ソフトバンクとFidelity Management & Research Companyという新たな投資家からも調達されたもので、ElevateBioはこれらの資金を活用して研究開発・製造能力の拡大を図るとともに、研究成果に基づく新規企業やパートナーシップのスピンアウトを継続していきます。
マサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置くElevateBioは、細胞・遺伝子治療の学術研究開発と商業化・量産規模の製造の橋渡し役を務めることを目的として設立されました。同社は、細胞・遺伝子編集を活用した治療薬開発において、特に重篤疾患や慢性疾患の治療において、豊富で有望な科学的知見を市場に投入するための、より効率的な手段の必要性を認識しました。同社のビジネスモデルは、自社治療法の開発と商業化に加え、学術研究機関や他の治療バイオテクノロジー企業との長期的なパートナーシップを通じて、それぞれの技術を市場に投入することに注力しています。
この目的のため、ElevateBioはスピンアウト企業を頻繁に設立しており、各企業は特定の治療薬に特化しています。同社はこれまでに、AlloVir(ベイラー医科大学との提携)、HighPassBio(遺伝子編集企業フレッド・ハッチンソンとのベンチャー)、Life Edit Therapeutics(AgBiomeとの提携)の3社を発表しています。ElevateBioによると、他にもスピンアウト企業をいくつか計画していますが、まだ公表されていません。
細胞・遺伝子治療スタートアップのElevateBioが1億7000万ドルを調達
ご想像の通り、ElevateBioは世界的なパンデミックとその影響によるバイオテクノロジー投資への関心の高まりから恩恵を受けているようです。ElevateBioのスピンアウト企業であるAlloVirは、COVID-19治療のためのT細胞療法候補の開発に取り組んでおり、これは患者の体内でSARS-CoV-2に感染した細胞を排除し、病気の蔓延を遅らせ、重症度を軽減する効果が期待されています。
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トピック
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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。
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