Kubernetes開発プラットフォームOktetoがシリーズAで1500万ドルを調達

Kubernetes開発プラットフォームOktetoがシリーズAで1500万ドルを調達

開発者がKubernetesベースの開発環境を素早く立ち上げ、開発プロセスをスピードアップできるようにするスタートアップ企業Oktetoは本日、シリーズAの資金調達ラウンドで1,500万ドルを調達したことを発表した。

このラウンドはTwo Sigma Venturesが主導し、既存投資家のHaystack、Root Ventures、Uncorrelated Venturesも参加したほか、LaunchDarkly創業者兼CTOのジョン・コデュマル氏、Replicated創業者のグラント・ミラー氏とマーク・キャンベル氏、FingerprintJS創業者兼CEOのダン・ピント氏、Bitnami創業者のエリカ・ブレシア氏、Mesosphere創業者のフロリアン・ライバート氏など、多数の個人投資家も参加した。

Yコンビネーターの2019年冬期クラスに参加した同社は、すでにMonday.com、LaunchDarkly、Replicatedなどの企業を顧客に抱えている。

画像クレジット: Okteto

Oktetoの共同創業者兼CEOであるラミロ・ベレザ氏によると、このサービスのアイデアは、MicrosoftやAtlassianといった企業での経験から生まれたという。そこで彼は、Kubernetesとマイクロサービスが運用チームの作業を楽にしてくれたものの、開発者にとっては必ずしも楽ではないことに気づいたという。

「本番環境、デプロイメント、コンテナ、Kubernetes、マイクロサービスなど、本当に素晴らしいツールが揃っています。しかし、開発者の立場から見ると、『これらはどれも素晴らしい。本番環境で非常に役立つ理由も理解できる。全てが理にかなっている。しかし、開発者としての私の生活はより困難になっている』という感じでした」と、彼は現代の開発手法をRuby on Railsなどのツールや、アトラシアンで自身が構築したサーバーアプリケーションと比較しながら語った。ベレザ氏が共同創業者である、元Dockerのパブロ・チコ・デ・グスマン氏(CTO)と、元アトラシアンのラモン・ラマナ氏(CPO)に会った際、彼らは皆、全く同じ問題に直面していることに気づきました。よくあることですが、それがチームにこの問題を根本的に解決しようと奮い立たせたのです。

画像クレジット: Okteto

Oktetoの根底にある考え方は、開発環境が本番環境と全く同じであるべきだということです。「まず重要なのは、開発者が可能な限り本番環境に近い環境にアクセスできるようにすることです。デプロイを待つ手間や、ビルドプロセスといった煩雑な作業を省くためです」と彼は言います。

Okteto を使用すると、開発者は、運用環境で実行されるすべてのマイクロサービス、データベース、およびその他のサービスを備えた Kubernetes クラスター上で実行されるリモート開発環境を入手できます。また、作業が完了したら、環境を簡単にシャットダウンできます。

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Berrelleza氏は、同社の理念の一つとして、自社のサービスを開発者の既存のワークフローと確実に統合することを挙げました。例えば、本番環境を規定したDocker Composeファイルが既に存在する場合、Oktetoはそれを利用して開発環境を構築することも可能です(あるいは、開発者が独自のokteto.ymlマニフェストを作成することもできます)。

チームは、開発環境の構築だけでなく、テスト作成ツールも含めた機能セットの拡張を目指しています。また、一時的な環境をより多くのユースケースに拡張することも検討しています。例えば昨年は、同社が「プレビュー環境」と呼ぶ機能をリリースしました。これは、顧客が自社の顧客、デザイナー、あるいは通常はソフトウェア開発プロセスに関与しないその他の関係者にプロジェクトの現状を示すために使用できます。「ソフトウェア開発プロセスは、単にコードを書くだけではありません。サイクルの早い段階でこうした関係者を巻き込めば巻き込むほど、誰にとってもより良い結果になります」とベレレザ氏は述べています。

この問題に取り組んでいる企業はOktetoだけではありません。Signadotも昨日、サービスのパブリックベータ版をリリースしました。Signadotも、テスト用に本番環境に近い環境を迅速に構築できるため、開発者に迅速なフィードバックループを提供することを約束しています。両社は技術的な観点からは若干異なるアプローチを採用していますが、目指すところは非常に似ています。

Signadotは開発者にフィードバックループの高速化を約束

フレデリックは2012年から2025年までTechCrunchに在籍していました。また、SiliconFilterを設立し、ReadWriteWeb(現ReadWrite)にも寄稿しています。フレデリックは、エンタープライズ、クラウド、開発者ツール、Google、Microsoft、ガジェット、交通機関など、興味のあるあらゆる分野をカバーしています。

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