Platform9、分散クラウドクラスタの管理支援のため2,600万ドルを調達

Platform9、分散クラウドクラスタの管理支援のため2,600万ドルを調達

「オープンな分散型クラウド企業」を標榜するPlatform9は本日、Celesta Capitalが主導し、Cota Capital、NGP Capitalなどの投資家も参加した2,600万ドルの資金調達ラウンドを完了したことを発表しました。CEOのBhaskar Gorti氏は、新たに調達した資金は、特に大規模なエンタープライズ展開を目指しているPlatform9の市場開拓戦略と製品の研究開発を推進するために活用されると述べました。

Platform9は、シリッシュ・ラグラム、マドゥラ・マスカスキー、ビッチ・レー、そしてルーパック・パリクによって設立されました。彼らは2000年代初頭に共同で複数の仮想化製品を開発しました。彼らの仮説は、オープンソースのエコシステムが成長し、クラウド上で幅広いサービスを提供するようになるものの、企業はそれらをよりシンプルな方法で運用できる方法を必要としているというものでした。マッキンゼーの最近のレポートによると、クラウド導入プロジェクトのうち、市場投入までの時間とコストの目標を達成しているのは25%未満です。

Platform9は、開発者がKubernetes(自己完結型ワークロードを管理するためのオープンソースプラットフォーム)やその他のクラウドネイティブ技術を分散クラウドサービス上で実行できるようにすることで、この目標を実現すると謳っています。既存のインフラストラクチャと連携し、監視機能を備え、サードパーティ製ツールと統合可能なクラウドネイティブクラスタを構築します。ここで言う「クラスタ」とは、ノードと呼ばれるワーカーマシン群を指し、これらのノードは、実行に必要な依存関係とサービスが「コンテナ化」されたアプリケーションを実行します。

プラットフォーム9
Platform9は、パブリッククラウドでもオンプレミスでも、クラウドで実行されるクラスタの管理に役立つツールを多数提供しています。画像クレジット: Platform9

Platform9を使用すると、開発者はSaaS(Software as a Service)管理プレーンを介してクラスタをリモートでインストール、運用、保守できます。その機能には、自動セキュリティパッチ適用、オンデマンドアップグレード、「自己修復」クラスタ、マルチバージョンサポート、監査ログなどが含まれます。

Gorti 氏によれば、Platform9 のサービスは、プライベート、パブリック、エッジ クラウド全体で 40,000 個のノードをサポートしています。

「よりオープンなクラウド体験を実現するために、Platform9の共同創業者たちは、Apache CloudStack、OpenStack、LXD、Kubernetesといったインフラ分野における新興のオープンソースの取り組みを研究しました」とゴルティ氏は続けた。「彼らは、パブリッククラウドを利用することで得られる開発者の俊敏性に刺激を受けましたが、企業をウォールドガーデン(壁に囲まれた庭園)に限定することでしか実現できないという固定観念に疑問を投げかけたいと考えていました。」

ゴーティ氏は収益については言及を避けたものの、これまでに1億ドルの資金調達を達成したPlatform9は現在、60社以上のエンタープライズ顧客と120人の従業員を抱えていると述べた。同社は2021年から2022年にかけて100%成長し、総収益から収益チャーン(契約満了、解約、ダウングレードなど)を差し引いた純収益維持率は132%増加した。

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カリフォルニア州マウンテンビューに拠点を置くPlatform9は、資金調達に加え、エミリア・アベル氏とラヴィ・ジェイコブ氏の2名を経営陣に任命したことを発表しました。アベル氏はオラクルとノキアで営業担当役員を務めた経歴を持ち、ジェイコブ氏はインテルでCVPを務めていました。

カイル・ウィガーズは2025年6月までTechCrunchのAIエディターを務めていました。VentureBeatやDigital Trendsに加え、Android Police、Android Authority、Droid-Life、XDA-Developersといった様々なガジェットブログにも記事を寄稿しています。音楽療法士のパートナーとマンハッタンに在住。

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