レラティビティ・スペースの最初の打ち上げは軌道に到達できなかったが、3Dプリントロケット技術が機能することを証明した。

レラティビティ・スペースの最初の打ち上げは軌道に到達できなかったが、3Dプリントロケット技術が機能することを証明した。
レラティビティ・スペースの最初のテラン1打ち上げ
画像クレジット: Relativity

レラティビティ・スペースは水曜日の午後11時30分(東部標準時)直前、3Dプリントロケット技術による初の飛行という極めて重要なマイルストーンを達成した。フロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられた同社のテラン1ロケットは、発射台と発射構造物を通過し、「マックスQ」(打ち上げシーケンスにおいて、大気抵抗と応力の観点から機体が最大の圧力を受けるポイント)に到達した。さらに、メインエンジンの停止と第一段の分離も予定通り成功した。

打ち上げは軌道に到達しなかったが、これは新しい宇宙打ち上げプラットフォームの初飛行では非常に稀なことだ。レラティビティ・スペース・リミテッドは、打ち上げ中にメインエンジンの停止とステージ分離後に第2段エンジンに異常が発生し、テラン1号が低地球軌道への予定経路を継続できなかったと発表した。この試験打ち上げにはペイロードやフェアリングは搭載されておらず、代わりに同社のロケット開発プロセスで初期段階に製造された3Dプリント部品という形で実証用の重量物が搭載された。

レラティビティ・スペースの初打ち上げは間違いなく成功と言えるでしょう。同社は、3Dプリントされたロケット本体が、その極めて重要な「マックスQ」期間に作用する極限の力に耐えられることを証明しました。基本的に、マックスQは打ち上げにおいて、ミッションコントロールセンターの全員が息を呑む瞬間です。なぜなら、この時こそ、ロケットが様々な物理法則に耐えられる可能性が最も低いからです。

ティム・エリスとジョーダン・ヌーンは2015年にレラティビティ・スペースを設立し、以来3Dプリント技術の改良と拡張を続け、製造施設の規模を拡大してきました。同社は2021年に100万平方フィート(約90万平方メートル)のロケット工場の建設を発表し、火曜日に打ち上げられた小型ペイロードのテラン1の大型版となる、より大容量のテランRロケットの製造を計画しています。

レラティビティ・スペースは打ち上げに波乱の道のりを歩んできた

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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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