
メタは水曜日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が軍に降伏を命じたと虚偽の描写をした改変動画を削除した。この動画は、ロシアによる隣国ウクライナへの残忍な侵攻に伴う情報戦における新たな憂慮すべき出来事だが、ウクライナ政府とソーシャルメディア企業はこの事態に備えていたようだ。
Metaのセキュリティポリシー責任者であるナサニエル・グレイチャー氏は、同社が「操作されたメディア」に関する規則に違反したため、コンテンツを削除したと説明した。操作されたメディアとは、著名人が実際には言っていないことを言っているように見せるために編集された動画として現れることが多い、マルチメディアによる誤報の一形態である。
3/ 操作されたメディアに対するポリシーの詳細については、コミュニティ スタンダードをご覧ください: https://t.co/y0iEGbdU8D pic.twitter.com/u4IcXZVne7
— ナサニエル・グライチャー @[email protected] (@ngleicher) 2022 年 3 月 16 日
この誤解を招く動画はMetaによってかなり早く傍受されたが、大西洋評議会のデジタルフォレンジックリサーチラボによると、Facebookのロシア版であるVKontakteで広く拡散されている模様だ。DFRLabはまた、親ロシア派のTelegramチャンネルが水曜日に、ゼレンスキー大統領がロシアに降伏を呼びかけるディープフェイク動画を公開したことを確認した。
国営テレビ局ウクライナ24も、水曜日にニュース番組のティッカーが同様の目的でハッキングされたと報じた。ティッカーには、ゼレンスキー大統領がロシアの侵略軍に対する抵抗をやめるようウクライナ国民に呼びかけたとされるメッセージが流れていた。
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サンフランシスコ | 2025年10月27日~29日
❗️ ロシアのハイブリッド戦が展開中。ウクライナ24のテレビ局がハッキングされ、ニュース番組のテロップにゼレンスキー大統領の偽の「降伏」演説が表示され始めた。@ZelenskyyUaはすでにこの偽りを否定し、武器を放棄するよう提案できるのはロシア軍だけだと述べている。pic.twitter.com/MaZjk2hGzA
— SPRAVDI — Stratcom Center (@StratcomCentre) 2022 年 3 月 16 日
ウクライナ大統領は、侵攻開始以来ゼレンスキー大統領のコミュニケーションを特徴づけてきたのと同じ自撮り動画スタイルで撮影された、テレグラム上の自身のメッセージで、偽情報にすぐに対抗した。
3月初旬、ウクライナの戦略コミュニケーションセンターは、ロシアが侵略に関する国民の認識を歪めるために改変されたビデオを使用する可能性があると警告した。ウクライナ政府の文化情報政策省傘下の同センターは、「外部からの脅威、特にロシア連邦に対する情報攻撃への対処」に重点を置いている。
「ウラジーミル・ゼレンスキー氏がテレビで降伏声明を出しているのを想像してみてください」と、同センターは3月2日、Facebookページに書き込んだ。「見て、聞いて、だから真実だ。しかし、これは真実ではない…気づいてください。これは偽物です!」
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