サンフランシスコを拠点とする小型衛星スタートアップ企業Capella Spaceは、商用市場で入手可能な最先端の合成開口レーダー(SAR)画像を独占的に提供します。同社は新たに50cm×50cmの「スポット」画像の提供を開始しました。これは、従来の最高解像度である1m×25cmの画像よりもはるかに高い解像度です。SAR画像は、雲量、大気の視程、照明(昼夜を問わず)などに左右されないため、他の衛星観測方法に比べて多くの利点があります。
カペラ・スペースは、SAR衛星の設計、製造、運用をすべて自社で行っており、米国企業として初めて自社でこれを実現しました。元JPLエンジニアのパヤム・バナザデ氏が設立・率いる同社は、8月末にロケットラボのロケットで衛星1機を軌道に乗せました。同社は、SpaceXの相乗りロケットでさらに2機の衛星を打ち上げる計画で、年末までに打ち上げられる可能性があります。

現在、カペラの商用利用可能な最大解像度は、実際には技術的な制約さえありません。民間購入者に提供されるSAR画像の詳細度について、米国規制当局が定めた上限によって制限されているだけです。カペラは、米国政府機関の顧客にはさらに高画質の画像を販売できると述べており、「規制が技術に追いつけば」25cm×25cmの解像度の画像も商用で提供できるようになるはずだと述べています。
SAR画像は、宇宙からの地球画像撮影に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。特に、このレベルの詳細度を実現する技術がより一般的に利用しやすく、手頃な価格になり、Capellaのようなスタートアップ企業が商業企業に提供できるようになると、その可能性はさらに高まります。また、SAR画像は、分析データやその他の観測データを重ね合わせることで、光学画像だけでは到底不可能だった詳細な知見を得るための優れたプラットフォームでもあります。言うまでもなく、この技術は国家安全保障機関にとっても非常に関心の高いものであり、Capellaは米国で培ってきた実績を背景に、既にその成果を示す契約を締結しています。
バナザデ氏は、本日遅くに開始される当社の TC Sessions: Space イベントに参加する予定なので、その際にこの新しい高解像度画像とその用途についてさらに詳しく聞くことができるでしょう。
ロケットラボ、カペラスペースの衛星打ち上げに成功し飛行を再開
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サンフランシスコ | 2025年10月27日~29日
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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。
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