ヴァージン・オービットが破産申請

ヴァージン・オービットが破産申請
ヴァージン・オービット飛行中
画像クレジット:ヴァージン・オービット

リチャード・ブランソン氏のヴァージン・ギャラクティックからスピンアウトした、地球低軌道の小型ペイロード打ち上げ会社ヴァージン・オービットが、米国証券取引委員会に破産保護を申請した。今回の破産申請は、数週間にわたる同社の不調の後に起きたものであり、全事業の一時停止、事業継続のための資金調達の短期的な動き、そして会社の実際の予算規模を適正化するための大規模な人員削減などが含まれる。しかし、本日の報道は、実質的に予算が存在しなかったことを裏付けている。

この数週間にわたる急速かつ激しい崩壊の前に、ヴァージン・オービットは実質的に生命維持装置に頼っているという兆候をすでに示していた。1月に英国の真新しい宇宙港から行われた同社の注目の初飛行は異常のために失敗に終わり、次の試みがいつ行われるかについてはほとんど兆候がなかった。

ヴァージン・オービットは2017年にヴァージン・ギャラクティックからスピンオフしました。ブランソン氏が支援するこの宇宙企業は、事業を2つの分野に分割しました。ギャラクティックは有人宇宙飛行を目指し、科学者や富裕層向けの弾道飛行を目標としていました。これは一定の成果を上げていますが、現段階で目指していた規模と運用頻度はまだ達成されていません。一方、オービットは、大型の輸送船(改造された747-400旅客機)の翼から打ち上げる小型ロケットを用いて、小型ペイロードを低地球軌道に運ぶことを目指していました。

このアプローチの利点は柔軟性にあるとされていました。理論的には、747を運用できる既存の飛行場であれば、ある程度の改造を行えばどこからでも打ち上げが可能になるからです。また、非常に軽量な宇宙船のみを打ち上げる必要がある顧客にとっては、打ち上げコストの削減につながるはずでした。

ヴァージン・オービットは破産状態を解決するための手段として、会社全体もしくはその資産の売却を求める予定であると同社は提出書類の中で述べた。

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宇宙、科学、健康技術を専門とするライター。以前は自動車とモビリティ技術を担当し、AppleとShopifyに勤務。

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