オレゴン州ポートランドに拠点を置くノーコードセキュリティ自動化スタートアップのTorq(旧称StackPulse)は本日、Insight PartnersがリードするシリーズBラウンドで5,000万ドルを調達したことを発表しました。このラウンドには、新規投資家である上場エンドポイントセキュリティプラットフォームのSentinelOneに加え、既存投資家のGGV CapitalとBessemer Venture Partnersも参加しました。これにより、Torqのこれまでの資金調達総額は7,800万ドルとなりました。
ノーコード/ローコードプラットフォームは昨今大流行していますが、セキュリティ分野ではそれほど多く見られません。NS1、eToro、Armis、Healthy.ioといった企業がユーザーとなっているTorqは、使いやすいグラフィカルインターフェースを備え、セキュリティチームがセキュリティ製品間のルーティングワークフローを自動化できるよう支援しています。この点ではMicrosoft Power Automateとそれほど変わりませんが、セキュリティに特化しています。
Torqの特長は、現代の企業がデータの安全を確保するために導入している、複雑に絡み合ったセキュリティツールを統合できることです。このサービスのワークフローは、定期的に実行することも、アラートから起動することもできます。例えば、従業員からのクラウドリソースへの特権アクセスを求めるSlackリクエストへの対応や、疑わしいファイルの分析プロセスの自動化といったシンプルなワークフローも可能です。

「Torqの自動化により、私たちのチームのセキュリティ管理方法が一変しました」と、LemonadeのCISOであるJonathan Jaffe氏は述べています。「一例として、Torqを使用してWebアプリケーションファイアウォールのブロックルールを管理したところ、悪意のあるトラフィックをブロックする時間が70分の1に短縮され、ブロック率も90%以上に向上しました。これは大きな改善です。」
TorqのCEO兼共同創業者であるオフェル・スマダリ氏は、同社は前回の資金調達ラウンドから本日に至るまで、ユーザーエクスペリエンス全般の向上に注力してきたと述べています。「ユーザーエクスペリエンスには多大な投資を行ってきました。ユーザーが他のシステムとの接続を容易にし、より複雑なワークフローを作成し、インターフェースの速度と応答性を向上させることを目指しています」とスマダリ氏は述べました。「Torqがあらゆる規模の企業をサポートできるよう、当初からスケーラビリティとレジリエンスに重点的に投資してきました。」
同社は、新たに調達した資金を、サービス利用を拡大する顧客と見込み客の増加に対応するために活用する予定です。スマダリ氏によると、顧客が同サービス上で実行するワークフローの平均数は現在、毎週2~3倍の割合で増加しています。「顧客は一度サービスを開始すると、すぐに拡張します。この成長を、実際に起こる前にサポートできるよう、体制を整えておくことが重要です」とスマダリ氏は述べています。
Torq 自体は、セキュリティチームを日常的な作業から解放することで、セキュリティ業界の人材不足を解消するために構築されましたが、Smadari 氏は、現在、同社の最大の課題は採用であるとも指摘しました。
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「Torqの急速な成功は、このプラットフォームがセキュリティチームによるビジネスのあらゆる側面におけるより優れた保護の提供を容易にしていることの証です」と、Insight Partnersのマネージングディレクターであるスティーブ・ワード氏は述べています。「直感的な製品と経験豊富なチームを擁するTorqは、急速に業界のリーダーへと成長しています。成長を続けるTorqチームと提携できることを大変嬉しく思います。」
フレデリックは2012年から2025年までTechCrunchに在籍していました。また、SiliconFilterを設立し、ReadWriteWeb(現ReadWrite)にも寄稿しています。フレデリックは、エンタープライズ、クラウド、開発者ツール、Google、Microsoft、ガジェット、交通機関など、興味のあるあらゆる分野をカバーしています。
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